イギリスのワーホリは何歳まで可能?ビザや初期・年間費用はいくら?

ワーキングホリデーって、なんとなく「海外で働きながら旅できる」ってイメージありますよね。でも、実際には年齢制限があったり、費用がかかったり、もっと詳しく知りたいこともたくさんあるはずです。
この記事では、ワーキングホリデーの制度や費用について、初心者の方にもわかりやすく解説します。海外で働いてみたいけど、何から始めればいいか迷っている方は、ぜひ参考にしてください

イギリスのワーホリ(YMS)の概要

YMSビザの基本情報と年齢制限

イギリスのワーキングホリデー制度は「Youth Mobility Scheme(YMS)」と呼ばれるもので、日本のワーキングホリデービザとは名称や制度が少し異なっています。YMSビザは18歳から30歳までの若者が対象で、申請時点で30歳以下であれば申請が可能です。この制度を利用すると、滞在中ほぼ制限のない形で就労や就学ができるため、幅広い経験を積むことが可能です。ただし、プロのスポーツ関係での仕事や家族を帯同した滞在には制限が設けられています。

イギリスワーホリの対象国と日本人枠

YMSビザの申請対象国には日本を含む複数の国が指定されています。日本人枠は2024年度から大幅に拡大し、6,000名に引き上げられることが決定しました。しかしながら、枠が拡大されたとはいえ、申請希望者が多いため競争率の高さは相変わらずです。イギリスのYMSビザは国際的な交流促進を目的としており、日本人にとっても文化の違いを体験する絶好の機会となります。

YMSビザの有効期間と滞在可能期間

YMSビザの有効期間は2年間です。この期間中はイギリス国内で自由に住むことができ、就労や就学も可能です。ただし滞在の延長は認められておらず、期間を過ぎた場合はイギリスを出国する必要があります。また、再申請や再渡航が認められていないため、この2年間を最大限有効に活用することが鍵となります。特にロンドンなど物価が高い地域で生活をする場合には、計画的な滞在スケジュールを立てることが大切です。

ワーホリを選ぶメリット・デメリット

イギリスでワーキングホリデーを選ぶメリットは、英語力を向上させる環境に身を置けることや、現地で仕事をして国際的なビジネス感覚を養える点です。また、ロンドンをはじめとする多文化都市では、世界各国から集まる人々と交流する機会が豊富にあり、新しい視点や価値観を得られるでしょう。一方で、イギリスの物価が高いことや初期費用が多大にかかる点はデメリットといえます。特に滞在費や生活費が日本よりも高額になる場合が多いので、費用面での十分な準備が必要です。

YMSビザの申請条件と手続きの流れ

YMSビザ申請に必要な条件・書類

イギリスでワーキングホリデーができるYMSビザを申請するためには、いくつかの条件と必要書類を揃える必要があります。まず、申請者は日本国籍を持ち、申請時に18歳以上30歳以下であることが必要です。注目すべき点は「申請時に30歳以下」であれば対象となるため、30歳の誕生日を迎える直前でも申請可能です。また、過去にYMSビザを取得したことがないことも条件です。

必要書類としては、有効期限が1年以上残っているパスポート、資金証明(少なくとも£2,530、約50万円)が求められます。この資金証明は、滞在中の初期費用や生活費をカバーできることを示すためのものです。他にも最新の証明写真やビザ申請料の支払い証明書が必要となります。さらに、NHS(国民保健サービス)保険料の支払い証明も欠かせない書類の一つです。

応募から当選までの流れ

YMSビザの申請は、毎年決められた期間内にイギリス政府が設ける特定の方法で実施されます。これまでの形式では、まず抽選に応募し、当選者が申請権を得るという流れでした。2024年からは応募方法が変更される予定で、先着順での受付となることが予想されています。これにより、事前準備と迅速な申し込みがさらに重要になります。

申請プロセスは次のステップで進みます。まず、応募期間中に申請の意思を登録します。当選または受付確定後、次の指示に従い詳細なビザ申請手続きを開始します。この際、オンラインフォームの記入、必要書類の提出、そして生体認証(顔写真や指紋の登録)を行うことが必要です。手続き完了後、通常数週間以内に結果が通知されます。

申請費用と支払い方法

YMSビザの申請には複数の費用がかかります。まず、ビザ申請料としてUK£1,850(約29,000円)が必要です。さらに、イギリスの医療制度を利用するためのNHS保険料が£940(約14.3万円)発生します。これに加え、申請時に求められる資金証明の金額である£2,530(約50万円)を渡航前に準備しておく必要があります。

支払い方法としては、主にクレジットカードやデビットカードが利用されます。オンライン申請時、システム内での案内に沿って手続きを進めることで安全かつ確実に支払いを完了できます。各費用の合計額が高額であるため、あらかじめ余裕をもった資金計画が重要です。

注意点と抽選のポイント

YMSビザ申請における重要な注意点として、定員を超えた申請が行われることが多いため、準備不足や締切に遅れるとチャンスを逃す可能性が高い点が挙げられます。特に抽選方式が採用されていたこれまでの形式では、申請期間が短く、予定通りに応募手続きを進める必要がありました。

2024年から先着順方式に変更される予定ですが、これにより競争がさらに激化する可能性があります。そのため、申請開始日時を正確に把握し、事前に必要書類や情報を準備することが成功のカギとなります。また、抽選や先着順に漏れた場合でも、再応募可能な年のタイミングを確認し、次回挑戦に向けて計画を立てることが大切です。

イギリスワーホリの初期費用

出発前に必要な費用の内訳

イギリスでワーホリを始めるには、出発前にしっかりと費用を準備しておくことが重要です。主な初期費用の内訳として、パスポートやビザの申請料、渡航費、海外保険料などが挙げられます。また、現地到着後すぐに生活をスタートできるように、3カ月分の生活費の確保や語学学校の費用も計画に含めるべきです。これらを合算すると、出発前に最低でも約48万円程度が必要とされています。

渡航費用(航空券・保険料)

渡航費用の中でも大きな割合を占めるのが航空券と海外保険料です。航空券の費用は予約時期や利用するエアラインにより変動しますが、往復分でおおよそ10万~15万円程度を見ておくと安心です。一方、海外保険料は必須で、補償内容にもよりますが1年間で10万~20万円程度が必要です。特にイギリスの物価が高いことを考慮し、医療費や盗難補償が充実したプランを選ぶことをおすすめします。

ビザ関連費用の詳細

イギリスのワーホリで利用されるYMSビザの申請費用はUK£259(約37,000円)です。また、渡航中にイギリスの医療サービスを利用するために必要なNHSサーチャージ(医療付加費用)は、2年間で約£940(約14万3千円)かかります。さらに、申請時に£2,530(約50万円)の資金証明が必要ですが、これはあくまで証明のためであり、実際に消費されるわけではありません。

語学学校や現地生活準備費用

イギリスでのワーホリを成功させるためには、事前に語学学校で英語力を向上させるべきです。3カ月分の語学学校の授業料は目安として30万~50万円程度かかることがあります。また、現地生活をスムーズに始めるために、初期滞在先の手配や生活道具の購入費用もあらかじめ考慮しましょう。特にロンドンのような物価の高い都市を選ぶ場合、これらの準備費用も高くなる傾向にあります。

滞在中の年間費用と収入の目安

家賃・生活費の平均値

イギリスでの滞在中にかかる費用の中で、家賃と生活費は最も大きな割合を占めます。特にロンドンなどの都市部では家賃が非常に高く、1ヶ月あたりの家賃はルームシェアでも£500〜£1,000(約9万円〜18万円)程度が一般的です。一方、地方都市ではこれよりも安くなる場合があります。生活費については、食費や通信費、水道光熱費などで月£300〜£500(約5万円〜9万円)が必要です。イギリスは物価自体が日本と比較して高い傾向があるため、事前の費用計算が重要です。

現地でのアルバイト収入

YMSビザでの滞在中、現地でアルバイトをすることが可能です。イギリスでの最低賃金は時給£10.42(約1,800円)※2023年時点と高めですが、職種や勤務地によって差があります。ロンドンでは飲食業や小売業などのアルバイトが多く、週20〜40時間働くことで月£800〜£1,600(約14万円〜28万円)の収入が期待できます。ただし、仕事を始めるまでの準備期間や英語力の影響も考慮する必要があり、安定した収入を得るために早めの就職活動がおすすめです。

実際にかかる現地費用の見積もり

イギリスでワーホリをする場合、年間で必要な費用は家賃や生活費、娯楽費などを総合すると約£10,000〜£15,000(約180万円〜270万円)と見積もられます。一方で、アルバイト収入によってこの費用の一部をカバーすることが可能です。例えば、月に£1,000(約18万円)の収入を得られる場合、年間で約£12,000(約220万円)を稼ぐことができます。これにより、生活費の多くを補填できる可能性があります。ただし、初期費用や想定外の出費もあるため、ゆとりを持った資金準備が重要です。

費用を抑えるコツと節約アイデア

イギリスでの滞在費用を抑えるためには、いくつかの工夫が必要です。まず、家賃を抑える方法としてルームシェアや郊外の物件を選ぶことが効果的です。また、スーパーでの買い物ではプライベートブランド製品を選ぶことで食費を節約できます。さらに、公共交通機関ではプリペイド式の「Oysterカード」や割引定期券を活用しましょう。娯楽費については地域の無料イベントや自然公園を利用することで、出費を減らしながらイギリスでの生活を楽しむことができます。収入と支出のバランスを見極め、事前に計画を立てることが成功の鍵です。

イギリスとの文化交流や体験談

イギリスで人気のワーホリ都市

イギリスのワーホリで多くの人が選ぶ人気の都市には、ロンドン、マンチェスター、エディンバラ、ブライトンなどがあります。ロンドンは特に、仕事や文化的な体験を求める方に最適な都市です。観光名所や歴史ある建造物が多く、アルバイトの求人も比較的多いため、生活費は高めですが、その分充実したワーキングホリデーを送ることができます。マンチェスターは、音楽やサッカーなどのカルチャーが豊かで、比較的物価が安い点が魅力です。さらに、エディンバラやブライトンといった地方都市では、自然やゆったりとした生活を楽しみながらイギリス文化を体感できます。

ワーホリで得られる経験とスキル

イギリスでのワーキングホリデーを通して得られる経験やスキルは多岐にわたります。現地でのアルバイトや仕事を通じて、語学力やコミュニケーションスキルが向上することはもちろん、特に多国籍な環境で働くことで異文化理解力や柔軟な対応力が身につきます。また、ロンドンをはじめとする大都市での生活では、自己管理能力や困難に立ち向かう忍耐力なども養われます。さらに、イギリスの歴史や文化に触れることで、国際的な視野を広げることもできるでしょう。

現地での交流イベントや活動

イギリスでは、ワーホリ参加者を対象とした交流イベントや活動が多く開催されています。例えば、地元のワーホリコミュニティによる定期的な集まりや、語学学校でのパーティー、スポーツイベントへの参加などがあります。特に、ロンドンでは多国籍な人々が集まるイベントが豊富で、新しい友人を作ったり、ネットワークを広げるチャンスが多いです。また、チャリティ活動やボランティアプログラムに参加することで、地域社会と深く関わりを持つことも可能です。こうした交流は日常生活をより豊かにし、イギリスでの滞在を充実したものにしてくれるでしょう。

体験談から見る成功するワーホリ

成功するワーホリのポイントを知るためには、実際の体験談が参考になります。例えば、「最初の3か月間はロンドンで語学学校に通い、その後アルバイトを始めた」という方は、語学力向上と実践的な仕事経験をバランスよく得ることができたそうです。また、費用面を抑えるコツとして「シェアハウスを活用し、現地でのネットワークを広げた」との声もあります。一方で、「初期費用を少なめに見積もったため、滞在中に不安を感じた」という体験談もありました。これらの経験から、資金を十分に準備し、現地で積極的に交流することが成功の鍵であると考えられます。

まとめ

イギリスでのワーキングホリデー(YMS)を成功させるためには、事前の十分な準備が非常に重要です。YMSビザは18歳から30歳までの方が対象となり、最大2年間の滞在が可能です。また、就労や就学の自由度が高い一方で、滞在延長や家族の同行が認められないなどの制約もあります。初期費用や年間の生活費は高額になる傾向があるため、渡航前にしっかりとした予算計画を立てる必要があります。

特にロンドンなど生活費の高い都市で生活する場合には、アルバイト収入を効果的に活用し、節約の工夫をすることが大切です。一方で、高い物価を補える充実した文化や生活体験が味わえるのもイギリスでのワーホリの魅力です。YMSビザの審査プロセスや申請条件をしっかり把握し、計画的に準備を進めていきましょう。こうした事前準備が、イギリスでの充実した生活や仕事の経験につながります。

最終的にイギリスでのワーキングホリデーは、多くのスキルや経験を得られる一生の宝物となるかもしれません。責任を持って計画し、チャレンジ精神を忘れず臨むことで、豊かな交流と成長を手に入れることができます。

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